全国に70万人以上いると言われる潜在看護師は、看護師不足が叫ばれて久しい医療現場にとって深刻な問題である。看護師資格を有しながら医療現場に勤務しない者が少なからず存在することは、社会的損失が大きいと言わざるを得ない。
ただし、一旦離職した後復職する意思を持ちながらなかなか戻れない看護師がいることも事実である。実際には、結婚や出産で数年間現場を離れたとしても、間を空けずに復帰すれば間もなく即戦力として活躍できるだろう。
しかしながら、10年以上など長期にわたり医療現場を離れた潜在看護師にとって、現場に復職するには相当の覚悟が必要だ。というのも、医療スキルや管理システムは日々進歩しており、ブランクがあるとたちまちついていけなくなると言われるほどなのだ。
長期間のブランクの後復職しても、自分の知らない医療技術やシステムに戸惑うことになる。かなり年下の若い看護師から医療技術や管理システムを教わるのは屈辱的だという心理的な反発もある。
そこで、長期のブランクがある場合に無理することなく復職できる方法は、激務の病棟勤務ではなく、少しずつ身体を慣らしていける職場を選ぶことだ。例えば、短時間勤務から始められるクリニックや非常勤看護師として働きつつ、慣れてきたら勤務時間をふやしていくといった方法が望ましいだろう。
看護師の人材確保のため、短時間勤務や夜勤の無い正規雇用もある。或いは、健診センターや人間ドックなど病棟以外の職場に勤める方法も選択できる。
いずれにしても、病棟勤務に復帰する目的があるならば、独自に最新の医療技術や知識を学ぶ努力が欠かせない。
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